以前、当ブログでも取り上げたAdam Audette氏が「Search Engine Watch」に「The Art and Science of SEO Site Audits(SEO監査のアートとサイエンス)」という記事を投稿しています。

氏はサイトの様々な状況を知る上で「SEO監査は不可欠である」として、自身のチェックリストの一部と共に、SEO監査のためのフレームワークを紹介しています。チェックリストの方もとても役立つ内容ですが、ここでは、フレームワークに関する部分を紹介したいと思います。

SEO監査のためのフレームワーク

SEO監査を以下のフレームワークに分解することを考慮しよう。それは(通常大規模な)ウェブサイトをバラバラに分解するための観念モデルを提供する。実践的レベルでも同様に、これが物事を容易にしてくれる。

フレームワークは以下のようになる。ウェブサイトは第一に、検討されるべき以下のパターンで構成される。

オンページ

  • ドメイン: トップレベル・ドメイン(TLD)。これはその中に複数のサブドメインを持つことがある。
  • セクション: これらはカテゴリー(そして時にその他のセクション)が配置されている構成上のハブを象徴する
  • カテゴリー: これらはページやメディア(そして時にその他のカテゴリー)に向けられる構成上の基準点(reference points)となる
  • ページ: xHTML、PHP、ASP等の言語が何か、あるいは静的か動的かといった形態はどうあれウェブドキュメントである
  • メディア: 画像、ビデオ、(PDFのような)ドキュメント、サウンド・ファイル等

そしてもちろん、URLが上記要素それぞれの例に結び付けられるシグネチャ、あるいはそれぞれを一意的に識別を可能にするピースである。

このトピックに関して詳しくは、私の記事「SEO視点からの情報アーキテクチャ・ガイド」を見て欲しい。

実践の上において、それぞれの局面は事実車輪のスポークのように全体の一部であり、SEOを行う者がどの要素を個別に調査するかを選別しなくてもいい。

SEO監査はもちろん、オンページ要素以上のものを考慮に入れるため、オフページの基準もまた説明されなくてはならない。以下の部分的なリストが主だった要素をカバーする。

オフページ

  • 被リンク: 量、質、多様性、最新性、鮮度、安定性
  • ソーシャルメディアのシグナル: 頻度、源、多様性、権威/影響度
  • キャッシュの日付、クロール頻度、クロールの閾値: ドメインの権威に加えてコンテンツ更新頻度、クロールの効率性が最も重要な要素である
  • インデックスされたページ: 残念なことに、この測定基準はあまり当てにならない
  • 関連サイト: サイトの隣人は依然としてmozRankで意味がある
  • ツールバーのページランク: リンクの分析だけで実に深く調査することができる。同様に、ツールバーのページランクはある種の分析には依然として有用であり、mozRankは一般に使える測定基準である。

主な要素

全てのサイトは異なっている。あらゆるサイトが一意のシグネチャを持ち、強みと弱みがある。しかし、一般的に以下のリストが始めるのにちょうどいい。

  1. コンテンツ: コンテンツはあるだろうか? そしてそれはリンクを持っているだろうか? コンテンツは頻繁に更新されており、それはタイムリーだろうか? コンテンツは単なる記事やブログ投稿以上のものだろうか? それはまたインタラクティブなツールやゲーム、あるいはリソースだろうか? それはウェブへの重要な貢献を象徴しているだろうか? そのコンテンツはよく最適化され構造化されているだろうか?
  2. URLの構造、整合性および正規化: URLはよく構造化され、セッションIDやトラッキング・パラメータを持っていないだろうか? それらには一貫性があるだろうか? URLは短く、読みやすく、共有しやすく、そしてSERPsで表示されやすいものだろうか? 正規のバージョンは一貫して用いられているだろうか?
  3. サイト・アーキテクチャとナビゲーション: サイトのアーキテクチャが何で、様々なナビゲーションはどのようにセクションやカテゴリー、ページ、メディアを相互にリンクしているだろうか? サイトの様々な場所に関する平均クリック回数はどうだろうか?
  4. 内的なページランクの流れ: 内部リンクには一貫性があるだろうか? ページにいくつのリンクが与えられているだろうか? リンクの平均数はどうだろうか? 得られたURLはサイトをセキュアにするだろう。取り組まれているnofollowとロボットの除外はどうだろうか?サイトの様々な場所の全体的な強みは何か?ドメイン上で最も強いURLはどこだろうか?
  5. サイト・パフォーマンス: サイトは早いだろうか? それは使いやすく、使うのが楽しいだろうか?

SEOの状況を知ろうとすると、上記以外にもさまざまなデータなどを見なくてはならず、あれもこれもと考えてしまいがちです。上記の項目はSEOの全体を知る上で必要な項目の一部ではありますが、Audette氏自身も書いているように、まず手始めとしてはちょうどいいのではないでしょうか。