TwitterやFacebook等でも企業のアカウントが随分増えてきましたね。最近のソーシャル・メディアの盛り上がりに注目してさまざまな形で企業のソーシャル・メディア・マーケティングが行われています。

個人的に最近注目しているのは、私の住む京都の錦市場が、錦市場そのもののアカウントと各店舗のアカウントをうまく使い分けて、リアルタイムな情報発信を行っていることでしょうか。

店舗のつぶやき|京都の台所 錦市場商店街

商店街に限って言えば、Greenz.jpの記事「宮崎市の中心街にTwitter商店街誕生?ソーシャル・メディアで商店街も変わる!」でも紹介されているように、さまざまな商店街がTwitterを利用することに積極的に取り組み始めているようです。

私のTwitterアカウントをフォローしてくださる方々を見ても、個人ではなく企業名やプロジェクト名を使ったアカウントが随分増えてきている印象はあります。

しかし、企業としてソーシャル・メディアに参加する以上、やはり失敗は避けたいものです。最近ではUCC上島珈琲のTwitterを利用したキャンペーンが話題になりましたね。

今回紹介するのは、そうした企業がソーシャル・メディアを利用する際にしてはならないことについてまとめられたもので、『Business Insider』に投稿されたBianca Male氏の記事「11 Social Media Mistakes Your Company Must Avoid(あなたの会社が避けなければならないソーシャル・メディアでの11の過ち)」です。広く適用できそうな原則を簡潔にまとめてありましたので、以下で、私なりに解釈し、まとめて紹介します。あくまで紹介で翻訳ではありませんし、詳細を見たいという方はぜひ原文をご覧ください。

あなたの会社が避けるべきソーシャル・メディアでの11の過ち

  1. プロフィールを不完全なままにしておくこと

    プロフィールを完全にせずに残しておくことは、ソーシャル・メディアに不慣れな印象を与え、コミュニケーションの機会を損なうことに繋がります。会社の個性を出すためにもプロフィールは完全なものにしておくべきということです。

  2. コンテンツが新鮮味に欠けること

    アカウントを取得したらそれを放置せず、定期的に更新し、フォロワーを逃さないようにすべきだということが挙げられています。更新頻度をどの位にするかはそのアカウントとフォロワーの関係に影響を受けますが、アカウントを遊ばせないようにすることが大切なようです。

  3. スパム行為

    アカウントを自動化したり、望まれないメッセージを送ったりといった行為は、スパマー扱いされることに繋がります。フォロワーとの相互のやりとりを適切に行い、TwitterFeedのようなサービスを利用する場合でも、投稿がそれだけで構成されるものにならないようにしなくてはなりませんし、ハッシュタグ・スパムのような戦術は使うべきではないとのことです。

  4. ビジネスアカウントと個人アカウントが分離していないこと

    たいていのソーシャル・メディアは複数アカウントを持つことができます。企業名に魅かれてフォローした人は、担当者のプライベートにはあまり興味がないでしょうし、個人アカウントとビジネス用アカウントは分けた方がよさそうです。私がフォロワーだった場合を考えると、担当者がプライベートなことを話してもそれほど気にはしませんが、あまりに多くなるとそれがとても面白いか、あるいは担当者が友人でもない限り興味を失う可能性は高くなりそうです。

  5. 政治や個人的な意見をビジネス用のアカウントで口にすること

    政治や思想などは微妙で繊細な問題です。こうした意見を積極的に口にすると、どうしてもフォロワーの機嫌を損ねたり、信頼を失ったりする可能性は高まります。ソーシャル・メディア上では実際の生活よりこの種の問題に関して舌が滑らかになる人も多いと思いますが、これらはできるだけ避けた方が無難なようです。

  6. 偽の友人を追加すること

    フォローやフォロワーを増やせるだけ増やしたとしても、それは必ずしもビジネス上の目的達成には繋がりません。(ソーシャル・メディアでいうところの)友人には量と質の両方を求める方がいいでしょうし、彼らを助けたり、彼らと繋がっていく中で、真の関係を構築するべきだということです。

  7. 押しつけがましくなること

    フォロワーは全て潜在的なクライアントとして扱うべきで、フォローした瞬間に商品を売り込んだり、サイトを見るよう促すのは避けた方が良いでしょう。ソーシャル・メディアでの活動をビジネス上の目標達成に繋げるには、まず第一に良好な関係を築くことから始めるべきとのことです。

  8. 一律に一貫したイメージを維持しないこと

    ソーシャル・メディアのアカウントは、ブランドのアイデンティティになります。背景画像や、写真、言葉遣いなどの要素を適切に戦略の中で一致させ、潜在顧客やクライアントに記憶されるように試みるべきでしょう。

  9. 全てのサイトで同じ戦略を用いること

    ソーシャル・メディアはそれぞれに異なるアプローチを必要とします。それぞれのソーシャル・メディアに独特のニュアンスに親しみ、同じように扱わないようにすることが大切とのことです。TwitterにはTwitterのFacebookにはFacebookの特徴がありますし、それをうまく生かす方法を考えるべきでしょう。

  10. ツイートを削除すること

    誤った投稿をした場合でもそれを削除するのは賢明ではありません。たとえ、削除したとしても検索エンジンは既にそれをインデックスしている可能性は高いですし、削除することによって、いっそうの注目を呼ぶことになります。次の投稿で過ちを正すか、内容をフォローするなどして対処したほうがよさそうです。そもそも誤った投稿をしないように、冷静に取り組むことも大切です。

  11. インパクトを測るのに失敗すること

    ソーシャル・メディアでの活動はまず最初に目的を明確にし、その後ではそれがどれくらいの効果を生んでいるかを適切に分析できる仕組みを用意しておくことが大切でしょう。

まとめ

以上、原文をある程度自分なりに解釈したうえで紹介してきましたが、内容を見た限りではTwitterを強く意識しているようにも思います。とはいえ、Twitterに留まらず、その他のソーシャル・メディアにも当てはまる部分も多いと思いますし、また海外のソーシャル・メディア事情を踏まえたものとはいえ、日本でも十分に通用する内容ではないでしょうか。

ソーシャル・メディア等ではこれとは逆の行動をして成功している例もありますし、必ずしも、これらを避ければ成功するというわけではありませんが、これからアカウントを作成される方も、既にアカウントを持ち積極的に活動される方もこれら11の原則とご自身のやろうとしていること、あるいはやってきたことを照らし合わせて考えてみるのもいいかも知れませんね。